《等等啊,我的青春》、世界が広がり万能の時代が終わる時
趣味で発行した同人誌、『みんなの萌え語り文集』からの転載です。
前の記事、《99分女朋友》で酷評してしまったのですが、同じ主演コンビのこちらの作品はとっても大好きな素敵なドラマなのでぜひ(Netflixの会員のひとは)見て欲しいなという思いがあります。
※ネタバレあるので気になった方は視聴してからどうぞ!
今後の記事の予定としては、この同人誌にドラマ感想を5本ほど書いたのでそれの転載と、天猫で買った中国漫画の感想を軽く書けたらな~と思っています。
《微微一笑很倾城》も書きたいのですが、こちらは日本でも放送されたしもはや言わずと知れた名作かな!というのもあって、時間の余裕があればという感じですかね。七色に光るぱーへくとなゲーミング杨洋マジでかっこよかったしノンストレスで見られるいいドラマだったよ。彼の作品は《全职高手》とこれしか見ていないのでもうすっかりゲーミング杨洋と呼んでます。
以下、同人誌収録文章をそのまま転載です。
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《等等啊,我的青春》(2019)は『待って、私の青春』という邦題でNetflixにて配信中!
すこぶる健やか、それでいてほろ苦い現実もある、仲良し高校生5人(+1人)の1999年の徐夕(おおみそか)から始まる10年間を描いた青春ドラマです。わりと全方向におすすめできる、たのしくてかわいくてたまに切ないよいドラマでした。
わたしは中国の青春ドラマでいわゆる委員長(班长)的な優等生だったり、学校一のイケメン(校草)に憧れるものはあまり好きではなく、ちょっぴりはみ出し者の拗ねた男の子と恋するやつが好きです。つまり、《等等啊,我的青春》。
ざっくり言えば、学校一のイケメンに憧れる主人公・苏灿灿が、学校一のイケメンの親友である不良ボーイの兰天野にだんだん惹かれていく……やつ!
わたしがこのドラマを見て「あー!」ってなったのは、王道展開「進路選択による別れ」の現実的な温度感です。
メイン5人は全員いちおう大学には合格し北京に上京することになるのですが、仲間内でも受験に成功する子と失敗する子が出ます。ここは主人公が合格組なので深く描かれませんが、その次の試練である「留学」に際して、苏灿灿は恋人となった兰天野と離れ離れになってしまうのです。
そもそも留学を目指したのは、バークリー音大で音楽を学ぶため(王力宏がどこかで話題に出たような)。兰天野はバンドマン、苏灿灿は文学少女で、兰天野の書く曲に歌詞をつける作詞家になるのが長年の夢なのです。
そんな2人が一緒に夢をかなえようと英語を勉強し、(とくに家庭が裕福ではない苏灿灿は)奨学金を狙って試験を受けます。しかし結果は、兰天野のみが合格。しかし「必ずまたチャレンジするから」と言って涙ながらに送り出し、アメリカと中国の遠距離恋愛が始まります。
ここから苏灿灿は血のにじむ努力を続けるんです。ひたすら勉強漬けの日々。ほかの仲間たちとの時間もそこまで時間を割いて描かれるわけではなく、勉強勉強、また勉強。
そして、試験に落ち続けます。
落ちて、落ちて、「次こそ大丈夫だよ」と仲間たちに励まされながら、落ちるたびに兰天野に電話をして結果を告げて、「待ってる」と言われて。
そう言っているうちに、ラストチャンスでも合格を逃します。
大学教員は苏灿灿の努力も能力も知っていて、別の方法を提示します。しかしそれは奨学金留学とは比べ物にならない程お金がかかる。
親に相談しよう、と思った矢先に、実家のカセットテープ店が閉店したということを知ります(時代を感じる)。
そして苏灿灿は、ここでようやく自分の夢をあきらめることになります。
そう、経済的な問題はドラマとしては最後のダメ押しに過ぎず、あくまでも主人公は奨学金試験に能力によって落第し続けるのです。それがあまりにも苦く、辛かった。雨降る中で号泣する主人公の図は中国ドラマあるあるですが、まさかこんなに胸に刺さるとは。
このドラマは大学受験までの部分は「頑張れば報われる」で構成されているんですよ。それが、大学入学~就職フェーズで覆される。「頑張っても報われない」、そしてその後も人生は続いていく。
その後の展開も含めて、わたしはとても好きなドラマでしたね。
納得できないまま投げやりに決断する場面も、考え抜いて苦しむ姿も描かれる。
人生みたい! あー!
彼らの変化を「大人になった」と表現するのは少し違うなと思います。そんな劇的な瞬間はなく、もっと地続きでみっともなく、彼らは10年前と大きくは変わらないキャラクターであり、その時々に訪れる試練や選択に対して各々の答えを出しながら、生きていくだけですから。
わたしはちょっと泣きました。
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