新作ドラマ《以家人之名 Go Ahead》-宋威龙のせいでまたバカになるかもしれない。(4)

 《以家人之名 Go Ahead
YouTubeでは2020年8月11日から配信が開始したばかりのホカホカのドラマです
主演は谭松韵 / 宋威龙 / 张新成の三人。
全40話で、毎晩24時~(日本時間だと深夜1時)1話or2話の更新。





以下がっつりネタバレ注意です。
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というわけで昨日(というか今日の深夜?)31話までの更新が終わりました。
このブログは10話ごとの更新になっていますね、いつの間にか。
個人的に27話、28話の凌霄の話が辛すぎて、ものすごく苦しい気持ちになりましたね。
前回更新からいつのまにか再びリアタイに戻ってしまい、体の調子がちょっと悪いです!
それでもこのドラマおもしろすぎてすごくないですか。

というわけで21話~31話で一番衝撃なのはやはり凌霄と尖尖の恋愛関係でしたかね~。
子秋の問題も同じくらい大変そうだったのですが、こちらは展開的に希望が見えるだろうというところがありますので、まだ安心してみることができますね。でも経営問題は……。


■恋愛の話■
前回で「尖尖はまだ燃と付き合ってるし」と書いていたのが嘘だったというか、すでに別れていたことが発覚し、凌霄の勢いがすごくなります。
21話で開口一番みたいな勢いで「結婚しよう」が飛び出すのですが、それがまたいいセリフでありつつも、この時点ではまだそれは子秋にも言えるセリフなのが面白かったですね。
尖尖といえばまだ燃とは付き合っていたといっても恋愛感情があったわけじゃないし、彼と別れるシーンはかなり笑えましたね。
※またこの尖尖の鈍さ?みたいなところに関する工作室の会話で「德国骨科」といういらん語彙を獲得しました。おもしろかったw 気になる人は調べてみてね。
それからはもうとにかく凌霄の攻め攻めにこっちもドキドキが止まらない。
この陰キャで友達いない凌霄が……という感動の気持ちもありながら、高校生編の9話とかだっけ、「我娶你」を蒸し返したり、仲良く食べていたスイカを交えてあんなことになっちゃったりもうパニックですわ!
子秋は子秋でパパに「尖尖が好き」って本人に告げる前に言っちゃう……みたいな。
この辺また行動の違いが出ているのですが、子秋はやっぱり尖尖に恋をしているというよりかは、「本当の家族が欲しい」という一心なんだろうなという気がします。海潮と尖尖をセットで欲しい、という。もちろん凌霄にもそういう気持ちはあるでしょうけど、子秋は少し違うというのが分かる気がします。
24話で凌霄から尖尖へ初チュー。
25話ではむしゃくしゃして家を飛び出した尖尖と、彼女のためにケーキを買いに出かけた凌霄の深夜のじゃれタイム。
26話で在一起。
正直ここが結構、ひっかかりがあったといえばありましたね。
もちろん凌霄はずっと積極的にモーションかけてはいるし、尖尖がドキドキして意識していく様子も描かれていたんですけど、尖尖側の心変わりのきっかけがちょっと見えにくかったかも?
帰国後に「他人になった」期間を経て恋人になる、というのは論理的にみればわかるのですが、ドラマ中での描き方もう少しなんかこう、盛ってもよかったんじゃないかなあという気がしました。そこだけ惜しかった!
27話28話では子秋に凌霄とのことがバレ、子秋としては「自分を拒んだのにどうして」という気持ちが爆発する回になります。
ここ非常に難しいですよね。おもしろかった……。
そこから29話では冒頭から尖尖が子秋と一緒に犬を洗いながら、家族について語ります。ここのセリフも良くて、そこから子秋はゆっくりと凌霄と尖尖のことを受け入れようとし始めます。
「待遇は公平に!」なんてかわいらしく文句をつける様子がすごくよかったねぇ。ここで本当に「恋人とお兄ちゃん」で別れようとし始めた感じ。
同時に29話では凌霄がめちゃくちゃカジュアルに尖尖と付き合ってることを海潮に言うからわたしゃびっくりしましたわ。本当に凌霄って身内に対しては心開いてるよね……。
実家で二人きりだからってお馴染みの「来撒个娇」とかもうさあ!本当にさあ!
あそこ可愛すぎてどうにかなるかと思っちゃった。本当にかわいいよ……。
また、先に海潮、次に和平に交際を告げるのですが、和平の喜びようが面白かった。
この人ほんとろくでもないところもあるけど、お調子者(かつ一応働き者)の癒しアホおじさん枠になってていいですよね。凌霄にWeChatするところとかもかわいかったですね。

あと笑えたのは兄たちに告白されたことに悩んだ尖尖がヤフー知恵袋的なやつにお悩み相談(詳細)してバレるシーンや、少コミの『兄に愛されすぎて困ってます。』を読むシーンなど。コミカルな要素もホント外しませんね。面白かったです。


■子秋の話■
贺梅との再会に関するあれこれのお話はなかなか切ないところがありました……。
子秋だってこれほど時間が経って、ずっと贺梅のことを思っていたとしても素直になれるはずがないし、複雑だろうし。でも贺梅は贺梅で子秋のそんな気持ちを汲んで、同時に自分も深い罪悪感を抱いて「絶縁」を受け入れるわけで。
そしてここに関連して、やはり伏線のあったお店の経営状況の話が登場しましたね。
それでも陰から支えようとする贺梅の行動が本当に良かったですね、失敗してしまうけれど。
ここで登場する贺梅の友人までつぶさに覚えているなんて、子秋は贺梅と過ごした時間のすべてをしっかりと記憶しているんだなと思わされて切なかったですよ。
贺梅も本当に悪い人間じゃなくて、あの当時のどうしようもなさ、女性が一人で子どもを育てる困難。時代と偏見と貧しさ、この背景のやるせなさたるや。
同時に、店の閉店危機に際して子秋がようやく重い口を開く留学時代と赵华光の話なども苦しさ満載よ。
でも同時に、子秋の尖尖と海潮に対する価値観が今は「保護と所有」といった色を帯びているのが少し気になってしまいました。
大人になったから、成人の男だから、といったものに子秋はかなり傾倒しているように思えます。
それは幼少時の負い目から尽くそうとしていた、というキャラクターがさらに男性性を帯びてこじれてきた雰囲気で、「憐れまれたくない」というのもそれはそうだろうけれど、尖尖からすれば大きな仕事が入ったから子秋のことを助けられる、というのは純粋に家族を助けたい気持ちなんだけどなぁという。このすれ違い悲しかったわ。
お店のこと、どうなるんだろう。
また、28話あたりだったかな。
贺梅の息子の冬冬の話もまたやるせなさが!!半端ないです。
29話でも贺梅が子秋を想い、本当は支えたいのだという気持ちがこれでもかと現れて、ついに行動にも結び付きます。しかし赵华光を受け入れるのは難しいでしょうし、たとえ困窮していたとしても彼から支援を受けることは、子秋にとってはどう考えても困難でしょうね。家を飛び出した子秋をみんなで探すシーンとか、本当に切なかったよ。
29話~30話にかけての贺梅と子秋の話し合い(叫び合い)は、ここ10話で随一の张新成でした。前も書いた気がするけど、彼は本当に演技がちがう。ウマイ。「我只是觉得」を繰り返すあたりでもう涙腺がバァーッてなる。本当にこの人すごいですね。
31話では庄北相手に大人たちの事情を理解するようなことをいうセリフがありますが、さてどうなるのか。冬冬のことを除いて贺梅の当時の困難な事情なども明らかにされてきましたし、やはり今後が気になるところです。

それと同時に29話では贺梅と海潮が語り合うシーンがとてもよかった。
张老师なんかも出てきたけれど、この贺梅と海潮が落ち着いたらすこし面白いなとも思うのですけどね。
冬冬の話もあるし、子秋問題は目を離せません。
この親子はどうにか関係を修復できたらいいなと願ってやまないよ、まったく……。
子秋は本当の母親との間に安心感を持ってこそ、もっともっと良い人になれるような気がします。
彼は今でも十分十二分に頑張ってきて、いい子で、本当にいい子なんだけれど、その気持ちが今尖尖たちを傷つけている悲しさがほどけたらいいなと……。
誰かに頼って、甘えることができたらいいなと!!本当にね!!!!
凌霄はまだ尖尖には甘えることができるんですよ。
でも子秋は大人になって、誰かを頼ることも甘えることもできない。
友達がいても難しい。どんどん凝り固まってきている。
そのあたりが柔らかくなってほしいですね……てか幸せになってよ……。


■凌霄の話■
これはもう27話、28話に尽きます。
尖尖と恋人になり、凌霄のゆがみが徐々に姿を現すようになります。
不眠症というか、うつ病ですよね。彼の気持ちが重すぎて、正直気味が悪いと思っていた側面もありました。もちろんそれは正直尖尖ひとりに背負わせるには重すぎるし、ひとりの人間に救いを求めることの難しさも依然感じるままなのですが、とにかく27話のケンカ後の口論や尖尖のモノローグがあまりにも良くて泣いた。
28話ではシンガポール時代の陈婷の介護に関する回想がようやく描かれます。
ここにきて初めて凌霄は自分の苦しみを告白する。
18歳か19歳ですよ。母親の介護とまだ小さな妹の世話をしながら、慣れない土地で医学を学ぶ日々。母親も精神的に深い傷を負っていて、目を離すと自殺未遂を起こすなど本当に重苦しくて暗い日々だったことが的確に描かれていました。
27話かな、尖尖の「他被打碎过」というモノローグがあるんですよ。
凌霄はもうとっくに、バラバラに打ち砕かれて壊れてしまっていたんです。
眠れない夜に自分の欠片をなんとか拾い集めて、「哥」になって……。
本当に悲しくて、苦しくて、このドラマの神髄が出たなと唸らされました。
このやるせなさ。
陈婷だって、かつては娘を亡くしているんですよね。
本当に、この当事者の中の誰も責められない。
「誰々がどうすればよかった」みたいな問題じゃないんですよね。親族が手を差し伸べるべきだったけれど、そんなのはもう高校生編の時に終わった話で。
凌霄は妹の死の悪夢を李家との繫がりのなかでようやく克服しようとしていたころに、また新たな悪夢のなかに引きずりこまれてしまう。
無力で助けられなかった妹と、一人の人間として数えられるくらいになってしまったがゆえに「助け」なければならなかった母親。
現在時間軸でちょくちょく陈婷からご機嫌というか、調子の良さそうな何気ない電話がかかってくるのが少し気になりますね。
また、シンガポールから帰ってこられたのは良かったのですがあの家の小橙子ってやっぱりまだ10代ですよね。もうだいぶ良くなったとはいえ、彼女が母親と二人で暮らすのがどうなのかというのも少し怖くなるところがあります。
また、海潮が凌霄と尖尖の交際宣言を受けて案じるのがやはり陈婷のことというのもフラグか……とついつい身構えてしまう要素ですね。

尖尖が彼の薬、というのも考えれば考えるほど切ないよ~。
ちょっと冷静な話になると、27話の喧嘩後に怒鳴り合うようにして辛い日々を激白するシーン。
あそこは少し絵として大袈裟すぎたかな、というのが少しだけ残念でした。

※ちなみに凌霄問題の27~28話あたりを見た後、ヤングケアラーの問題について知りたくなって新書を一冊ポチりました。


■友達たちの話■
サブプロットでは明月との喧嘩もありましたが、それよりも唐灿のストーリーがものすごくよかった!
彼女の悩みとか苦しみ、尖尖や明月に対する嫉妬(というよりも焦りなのかな)はあまりにも生々しすぎて、ちょっと自分と重ね合わせてしまいます。
母親の誕生日会に、面子を失うような扱いをされ、その果てに失恋。
このコンボの辛さたるや。
というか、高校生編から大学生編への移行でさらりと唐灿がシェアハウスに参加するのは違和感なかった(高校生編で仲良くなるのかな?というにおわせはあった)のですが、ここにきてようやく高校生の時にどうして仲良くなったのかというのが回想によってしっかり描かれていました。良かったです。
その後の庄北をめぐって唐灿と明月の間が微妙になるのかな、というのが少し不安でしたが、それは杞憂でしたね。
それよりも30話31話あたりがまた切なかったよ。わたしたちの火山姐……。
※23話~24話の唐灿が尖尖に当たってしまうのもわかりすぎました。そこに説得力があるからこその、喧嘩して頭に血が上りまくった尖尖が部屋を出ていき、兄ちゃんたちの部屋に向かい……。
からの24話のチュー!のシーンがものすごくスムーズだったというか。
いや本当ここびっくりしたんですけどわたしはもうそれどころじゃなくて恋愛ヅラした宋威龙があまりにもあまりにもあまりにもかっこよくてどうしようってなって辛かったです。
これ書いている時はすでに先まで見ているから今思い返すと凌霄の必死さややや強引な側面に胸がキュッとしちゃうところもあるし、まことに……愛……。

また明月の人生の話もよかったですね。
色々な母親が出てくるドラマですけど、彼女の母親はいわゆる毒親系で……。
すでに25歳、記者として働く明月の人生に未だに強い勢いで干渉します。そしてそれを一切悪いと思っていない。もちろん親子としてお互いに「愛している」ことはわかっているのですが。この母親の描き方は高校生編からすごくリアルでしたよね。明月が大人になって以降も強烈なキャラですが、公務員試験を今から受けろだとか、明月が希望する北京駐在を絶対に許さないだとか、そういうところが生々しくてよかった。
同時に明月が凌霄に振られて以降、「自分で料理を注文する」を発端に、少しずつ自分の人生を生きようと勇気を振り絞るのが良かったです。29話の北京駐在のメールを書くシーン、ものすごく戸惑いながら、送信ボタンは押せずにいる。そこにママからの電話が来て、咄嗟に公務員試験の勉強をしているフリをする。なんとかやりすごして、お酒を飲もうと立ち上がるも太腿を強打。ベッドの下の隠し酒の箱は空き缶だらけ。なんとか見つけ出した未開封のビールを空けた途端に、中身が噴き出して零れる……。この「全くうまくいかない」感じが、本当に丁寧です。
その後の「部屋買うで」のくだりもママが強烈ですごかった。
踏んだり蹴ったりで苦労するみんなの様子を見るのが楽しくてたまらない。
まあ同時にこれだけ丁寧に描いてくれるからこそ、掘り下げの少ない庄北なんかが薄っぺらくて都合の良いキャラに見えちゃうという欠点もあるのですが。

31話に女の子三人が集まって、踏んだり蹴ったりな自分たちの人生について語り合う場面があります。だいたいの事情は視聴者はもちろんすでに見ているわけで、ここがプロット上特別に必要なシーンというわけではないのですが、女の子たちがこうして自らの困難について語り合うシーン好きなんですよ。辛くて、苦しくて、どうにもならないことばっかりだけど、友達といるとクスッと笑えるみたいなね。良かったです。


このドラマの特徴なのですが、割と重要な情報や空白を後から回想によって埋めますね。
視聴者が推測できるだけの情報をちらりと出しておいてから、がっつりと。
その手法が結構面白くて、同時に腹落ちする爽快感があるので私は結構好きです。
今回見た分でいえばやはり唐灿との過去編と、凌霄のシンガポール時代の回想が良かったな。
子秋と贺梅のお別れシーンもそうなるかなあ。
このタイミングがすごく良くて、現実の時間軸やストーリーが途切れてしまうといえばそうなのだけど、各人物にしっかりとスポットライトを当てて描いてくれるのが、友達たちも含めて一切薄っぺらくならない秘訣なのかなと思います。

いつのまにかあと10話切ってるという。
もう31話まで見たなんて感覚がないよ……。
終わってしまったらマジで寂しくなると思う……。
いま一番不安なのは陈婷が調子良さそうなのが嵐の前の静けさっぽいところかな。
それ以外はどちらかといえば良い方向に向かっているのじゃないかと希望を感じさせてくれます。

こうして見続けていると、かつて自分が書いた感想に対して「いや、それは違うんだよ……」と言いたくなるような事情がわんさか出てきますね。それは上に書いた回想の使い方からなんだけどね。同時に自分はもっと事情を汲めるところもあったかも、みたいな、現実で誰かに言ってしまったらまずかったかも、というところもあって……。
「家族」を脅かす血縁者たち、という構図もまた変わってくる……。
本当にこのドラマのテーマがどんな風に落ち着くのか、楽しみで仕方ないです。
家族であっても個人と個人として関係を築き上げなければならないのよ。
胸に刺さるわ。

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